桃太郎と鬼の戦いが起きる前
鬼達の住む場所は豊かな緑や澄んだ川のある
とても過ごしやすい場所でした
鬼達は森の動物とも仲が良く
共に協力し合いながら暮らしていました
力持ちの赤鬼は山へ薪拾いに
聡明で家事好きな青鬼は川へ洗濯に
子鬼達は皆ぴょんぴょん跳ね回って遊んでいました
青鬼が川で洗濯をしていると
川の上流から大きな桃の形をした船がやってきました
船の中から
桃太郎と名乗る人間とイヌ、サル、キジが現れ
青鬼の方へ向かってきました
洗濯をしていた青鬼は初めて見る人間に興味津々な様子で
目をキラキラと輝かせていました
青鬼は桃太郎と名乗る人間と友達になろうと考え
おやつに取っておいたきび団子を袋から取り出そうとしました
その時です
桃太郎は持っていた刀を青赤に向かって大きく振り下ろしたのです
青鬼は何が起こったのか理解する間も無く真っ二つに
桃太郎は笑っていました
そのまま桃太郎達は鬼が住む村の方へ向かいました
村に着いた桃太郎達は
大人の鬼達が働きに出ている事を確認すると
真っ先に鬼姫が住む家へ忍び込み
鬼姫を人質に取りました
村の鬼達は一切抵抗できず
サルに体を縛られ
イヌに体を食いちぎられ
キジに目をくり抜かれ
桃太郎に執拗なまでに斬られ続けられました
そして村に居た数百匹の鬼は姫を除き全滅しました
日が暮れる頃
何も知らない大人鬼達は仕事を終え
へとへとになりながらも村に帰ってきました
そこで見た光景はあまりにも残酷で耐え難く
大人鬼達は涙を流し
今まで感じたことの無い激しい怒りを覚え
疲れ切った身体で姫の元へ走りました
姫が人質に取られてるものの
無事に生きている姿を確認した大人鬼は桃太郎に言いました
「私達はどうなってもいいので姫様だけは助けてくれ」
桃太郎は笑みを浮かべながら無抵抗の大人鬼を同じように惨殺しました
その後桃太郎達は村の財宝と捕らえた鬼姫を船に乗せ
どんぶらこ
どんぶらこ
と去って行きましたとさ
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